ポン酢の作り方 (レシピ)

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ポン酢の作り方(レシピ)

 比較的優位とされる?
  オランダ語源説だと、柑橘類の果汁を意味する「pons」が元になっていて、次第に果実に酢を加えた調味料が、駄洒落好きの日本人の精神からか「ポン酢」と呼ばれるようになったものが、教義のポン酢だともされている。
 しかしここでは、より多くの人が「ポン酢」と聞いて連想するあの……
  しょう油で味を調えた、「ポン酢醤油」のレシピを紹介する。

華やかに
  おどるぽん酢が 豆腐かな

      あつし/\と 皆ゝの聲

お粗末さまでした。

ポン酢の作り方

・プロでも十人十色、柑橘の配合も黄金律はない
・加熱と生がある

加熱するポン酢の一般例

 醤油、ミリンを混ぜたものに昆布を入れてしばらく(出来れば一日くらい)置いて、それから火に掛けて、昆布はゆらゆらしてきたら取り出し、沸騰直前に火を止めて、鰹節を入れる。ちょっと冷めてから漉して、柑橘や酢を投入したら完成。(酢を入れる場合は、加熱しながら入れる方法もある。その方が、きつい角は取れるかも知れないが、同時に非常に揮発しやすいので、細心の注意が必要となる。)

非加熱のポン酢の一般例

 すべての材料を投入して、一日置いてから、鰹節と昆布を漉して取り除けば完成。手間いらずなので、取っつきやすい。加熱もそうだが、鰹節を入れない場合もある。(ちなみに鰹節を入れると、時とともに、独特の腐敗した感じが出てくるかと思われる)

配合の基本

 配合はさまざまだが、大きな枠として、
    [醤油7 : 果汁(+酢)5 : 味醂3]
で作る、七五三ポン酢と呼ばれるもの、それから、
    [醤油5 : 果汁(+酢)5 : 味醂1~2]
で作るものに二分化できるか。

果汁について

 柑橘類は、カボス、スダチ、ユズ、ダイダイなどが一般的。市販のものは多くが果汁に酢をブレンドしているが、これは価格の面からの策略とは言いきれず、果実味をほどよく背景にまわらせて、デリケートな酸味を生みなす効果があるようだ。

出汁について

 鍋で使用する場合は、水炊きや湯豆腐でさえ、ポン酢の出汁でいただくより、鍋に出汁を加えて、だし汁でポン酢をのばしていただいた方が、おいしくいただける。また鍋に十分な出汁が加えられた場合、ポン酢の出汁は味を引き立てるどころか、素材の味を出汁でマスキングしてしまう。

 かといって、冷や奴でいただく場合も、鰹節をのせるのであれば、それでもはや出汁は必要十分であり、酢の物などを作る場合は、かならずしもすべてに出汁が必要な訳ではない。

 さらに、使用前に昆布片を加えて、10分くらい置いただけでも、おいしい出汁入りポン酢ができあがる。一方出汁が加えられると、特に鰹だしを加えた場合は、驚くほど早く味わいが劣化して、腐敗したような嫌みな味が混入してくる。

 結論を述べれば、ポン酢を作るときには、鰹や昆布は入れる必要はない。

ポン酢の熟成について

 ポン酢の魅力が、柑橘系の酸味と香りにあるならば、そららの魅力は長期保存によって損なわれ、代わりに生まれてくる複雑な味わいも、よくよく吟味すれば、はたしてこれは、酸化した醤油やら酢、風味の損なわれた柑橘の混じり合った、へんてこな味を誤認しているだけなのではないか。少なくとも家庭でさりげなく作って、さりげなく保存されたポン酢の長期熟成において、豊かな味わいは生まれるものなのか。

 わたしは逆に、味の落ち着く翌日から、一週間くらいを目処に、使用できる量をストックすることを、ここにおすすめて置こうと思うのです。

自家製ポン酢覚書

自分用 ポン酢の作り方

 七五三ポン酢の、ダシを入れないもの。
  酢は果汁と米酢を[5:3]にブレンド。
   ただし、計量は理屈よりも、単純性も重要。
    (人の味覚には計量しがたい幅があるもの)
   それらを踏まえて……

材料

 これを500ccのペットボトル一本分として、
    ストックして置くというのが、
   一人暮らしには最適な、
      ポン酢のレシピかと思われます。

 果実は、ユズ、スダチ、カボスなどを百パーセントか、
  レモン(あるいはライム)と半々にするくらいが、おすすめのやり方。

レシピ

 果汁は、果実を購入して、それをスクイーザーなどで搾る。皮のあたりまで搾りきると、柑橘系は苦みが出やすいので、軽めに搾ると、おいしいポン酢になる。

 鍋に味醂、砂糖を加え、弱めの火力で加熱。砂糖が溶け、香りをかいでみて、ミリンのアルコールが飛んだら、しょう油を加えてさらに加熱を続ける。

 湯気が立って、きついしょう油の香りが、ちょっとマイルドになったように感じたら、沸騰するより前に火を止める。すぐに、果汁と米酢をブレンドしたものを投入する。(もちろん、順番に加えてもよい)

・ユズポン酢の場合は、ここで香り付けのために、絞った後のユズを一個分、皮を下にして投入。5分~10分漬けてからユズを取り除く。かなり強く香りが付くので、ユズは一個で十分、時間は10分以上漬けない。

 このまま放置して、ある程度冷めたら、容器(よくゆすいだペットボトルなどでよい)に入れて、冷蔵庫に保管。

 すぐに使用してもよいが、翌日になると味が落ち着いてくる。

 一週間くらいをめどに使用する。料理に対してダシの味を加えたい場合は、使用するしばらく前に、昆布を加えておけばよい。濃厚なダシが必要なら、かつお節と昆布を加えておく。これは使用する分だけに加えるもので、ストックするポン酢には加えない。時間は、30分くらいで十分。お急ぎなら、10分くらいでもずっとダシの味がきいてくる。

ポン酢の作り方 付録

自分用 酸度の覚書

  [酢酸酸度]
雑穀酢  4.5%
米酢   4.5%
りんご酢 5%
白ワインビネガー 5%
バルサミコ 6

  [クエン酸酸度]
レモン 6から7%
グレープフルーツ 1%くらい

柑橘の配合の例 (ネット徘徊版)

即席かんたんポン酢

 ちまちま作っていられないほど急いでいるときは、加熱もせずに、先ほどの調味料を混ぜ合わせ、10分くらいかつおや昆布のだしを加えて、置いておくだけでもおいしくいただける。果汁が無ければ、酢だけでもいただけるし、逆に酸味は果汁だけでも構わない。

極論するなら、
   [7:5:3]の比率で、
      [しょう油、果汁か酢、味醂]
  を加えたものに、
 昆布やかつおをダシとして加えて、
  しばらく置くだけであるが、
   わずかに砂糖を加えてみると、
    味の調和が果たされる。

・果実を入れない場合、リンゴ酢を使用すると、おいしいポン酢になるのでおすすめ。

食べ方の例

豚肉の生姜焼き

 豚肉150gくらいに、
    ① ポン酢大さじ2+味醂大さじ1+生姜すり下ろし
    ② ポン酢大さじ2+酒大さじ1+生姜すり下ろし
のどちらか、(②がおすすめ)を付けて、しばらく味を染み込ませてから、フライパンで中火にして焼けば出来上がり。色が変わって火が通ったらすぐに取り上げること。非常に簡単、かつおいしい。

野菜漬

 キュウリ1、2本は一番太い棒切り、大根(キュウリ一本分くらい)は厚めの短冊くらい、ニンジン(少なめ)はかなり薄い短冊にして、ビニールのなかに100ccのポン酢と一緒に入れて、空気を抜いて、丸一日漬け込んだら完成。レモンポン酢で作ったら、非常に美味しかった。

⇒あるいは一日つけ込むなら、ポン酢を割って薄めた方がよいか。結構味が濃くなるかと思われる。

冷や奴

 冷や奴は、美味しいものに掛けると、ダシ醤油とは違った楽しみがある。ネギ、生姜など、恐らく寄せ豆腐のタレとして、非常に面白いかと思われる。

その他・覚書

・長芋の短冊切り
・鶏肉を焼いてから、さらにポン酢を掛けて蒸し焼きにする
・ポン酢3に対してはちみつ1入れると豚肉の冷しゃぶとか、マリネ液になるそうだ。
・魚のホイル焼きに
・肉と野菜を蒸してかける
・ハンバーグに大根おろしとポン酢
・ラー油を加えて、餃子
・アブラを加えてドレッシング
・油を加えなくてもドレッシング代わり

ポン酢なリンク

「ポン酢」(ウィキペディア)
………ウィキペディアのポン酢の説明。
築地仲卸「伏高」
………築地仲卸「伏高」さんのホームページの、ポン酢を紹介しているページ。
   他にも情報と商品が満載なので、トップページへもどうぞ。

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