琥珀 ―紅茶と梅酒の割りもの

[Topへ]

琥珀 (こはく)

 紅茶をほどよく麦焼酎と梅酒で割ると、琥珀色のゆたかなカクテルとなるならば、甘みの勝る冬のアルコールとして、つかの間の哀しみをなだめてみるのも悪くはないでしょう。

琥珀のレシピ


 あらかじめ梅酒40mlと、麦焼酎40mlを混ぜ合わせておく。

 配合は目安、濃いめの梅酒を使用した場合の、わたしの理想ですので、お好みで変化させてください。甘い方がよければ梅酒を多め、あるいはさっぱりしたタイプの梅酒なら多めなど。ただし、麦焼酎がなくて梅酒だけの場合は、名称を「紅玉髄(こうぎょくずい)」とでもしておきましょうか。

 ローズヒップ&ハイビスカスティーの梅酒割りより、梅酒の配合が多いのは、単純に飲み比べてその方がバランスがよかったからに他なりません。おそらくお茶に酸味があるかないかの違いが、味覚に影響しているのは、はちみつレモンの味覚効果と、なにか共通するところがあるようにも思えます。


 ここではティーパックで説明しておくと、お茶を抽出するのに適した大きさの小鍋やヤカンに水160mlを入れて、沸騰させる。沸騰したら火をきわめて弱くして、紅茶のティーパックを入れて、2分くらい抽出する。理想は沸騰しないくらいの状態で。

 紅茶の最高の入れ方に従わないのは、どのみちアルコールを入れることにより、紅茶の風味が変質するからです。


 抽出した紅茶に、用意しておいた梅酒と麦焼酎を合わせたものを注ぎ入れる。これだけでもよいが、寒い冬などは、熱々の割りものが飲みたくなるもの。


 そんな時は、アルコールを注いだ小鍋やヤカンを、そのまま10秒くらい火にかけてから注ぎ入れる。アルコールがわずかに抜けるが、気にするほどのことはない。ただし沸騰させると、あるいは時間が長くなると、アルコールが抜けてしまうので注意。

[おすすめ]
 さながら琥珀に昆虫や植物の封じ込められたように、梅酒の梅をひとつグラスに投入して、ロングスプーンをつけてやるのもおもしろし。

elektron (エレクトロン) のレシピ

 エレクトロンは単に電子の意味かと思いきや、根源はギリシア語の「琥珀」にまでさかのぼるという。そんなレシピは、麦焼酎ではなくラム酒を使用して、ラム酒と梅酒の割合を[1:1]、つまり上のレシピであれば[40ml:40ml]で割って、160mlのホット麦茶とあわせればよい。ラムの味が引き立って、かなりのおすすめ。つまり梅酒の味を楽しみたいなら麦焼酎で、ラムとも梅酒ともつかないような華やかな味わいを求めるなら、ラム酒で割ると良い。はっきりいって、どちらが上とも思えず、気分次第で作りかえるようなカクテル。

紅玉随(こうぎょくずい)のレシピ

 「紅玉随」は、麦焼酎を使用せずに、梅酒だけで割る。基本は[梅酒:ハーブティー]が、[1:2]である。つまり上の作り方で、麦焼酎を使用する代わりに、梅酒を80ml使用すればよい。しかしあまりにも甘い。わたしにはつらいが、チョコレートが嫌いでないくらいの、普通の甘党の人は、おいしくいただけるには違いない。

リンク

ウィキペディア「紅茶」
………ウーロン茶の生半可な発酵をさらに推し進めたという、中国からのヨーロッパアレンジこそが、紅茶のルーツであるとか。発酵は、酸化酵素によるものである。
ウィキペディア「梅酒」
………(要約)「梅酒」とは「梅酒(うめしゅ)は、一般的に6月頃に収穫される青梅を、蒸留酒(ホワイトリカー、焼酎が一般的)に漬け込むことで作られる混成酒(アルコール飲料)である。」

2014/01/15(水)

[上層へ] [Topへ]