すみ火 ―ミルクコーヒーと焼酎の割りもの

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すみ火 ―ミルクコーヒーと焼酎の割りもの

 コーヒーとアルコールの幸福な結婚。それは里のおとめらのあこがれではなかったか。濃厚なコーヒーの味わいから、甘味を加えなくても、アルコールの主張は抑えられ、とびきりのホットカクテルとなることは、田舎の牧師さんのお墨付きもいいところ。しかも麦焼酎は、コーヒーにおいてすら、神秘のご結婚をさなってしまうという、ジャパニーズグレートなアルコールであった。

「すみ火」のレシピ


 あらかじめ麦焼酎40mlと、ラム酒10ml、ウィスキー10mlを混ぜ合わせておく。

 [第一次]麦焼酎を使用すると柔らかな風味が甘みのように思われてくる一方で、ウォッカを使用すると雪の冷たさが勝るように思われる。風味のためのラムは、ウィスキーにすると、クールな味わいになるようだ。

 [第二次]それでは、ラムとウィスキーを両方加えたらどうかと探りを入れてみれば、どうもおどろく。ラムの風味もウィスキーも主張も遠のいて、コーヒーのほろ苦さが浮かび上がってくる、そんなミルクカフェじみたカクテルに変化したからである。


 インスタントで説明しておくと、コーヒーを作るのに適した大きさの小鍋やヤカンに水120mlを入れて、沸騰させる。沸騰したら火を弱火にして、インスタントコーヒーを濃いめに入れて、よく混ぜる。


 火を止めずに、牛乳60mlを加えて、混ぜるようにして加熱する。甘味が欲しい人は、砂糖を適量加えることは、非常にリッチに思われる。


 ただし沸騰はさせない。湯気が立ってきたら、麦焼酎とラム酒、ウィスキーを混ぜ合わせたものを投入して、10秒くらいしたら火を止める。ホット用のグラスや、大きめのカップに注いで完成。

 基本的な配合は、[濃いめのコーヒー:ミルク:麦焼酎]が[2:1:1]となり、麦焼酎にわずかなラム酒、ウィスキーを加え、風味を変化させるというものである。これに砂糖を加えて、やさしく包み込むのもまた好ましい。

 ただし、配合を的確に、シナモンを加えると、まるで砂糖を入れたような甘みが、わたしには感じられるのは、あるいは泡盛にすらチョコレートの甘みを感じてしまう、わたしの味覚のせいなのだろうか?

[おすすめ]
 シナモンスティックを一本加えるのが、非常においしいので、あればこれを定番とすべき。

「おだやかなすみ火」のレシピ

 ラムを加えずに、ウィスキーだけを10ml加えたものは、落ち着いた味わいで、これまた捨てがたい。

「華やかなすみ火」のレシピ

 ウィスキーを入れずに、ラムだけを10ml加えると、ラムの風味の勝った、幾分華やかなミルクカフェのカクテルになるので、これもまた捨てがたい。

「チョコっとしたすみ火」のレシピ

 砂糖を加える代わりに、コーヒーと一緒に細かく刻んだチョコレートを適量加えて甘さを調節するとあら不思議、苦みと甘みのせめぎ合うような、やさしいカクテルに生まれ変わるから、これもまた忘れられない味わいなのである。

リンク

ウィキペディア「コーヒー」
………大胆にも? コーヒーを検索してみる。
ウィキペディア「ラム酒」
………ラム酒はサトウキビを原料とする蒸留酒であるからして、小笠原諸島でも生産され、近頃は沖縄でも名産になりつつあるという、以外と近いようなお酒である。
ウィキペディア「ウィスキー」
………あの風味は木製の樽の影響なのか知らん?

2014/01/29(水)

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