茶摘唄 ―緑茶と麦焼酎の割りもの

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茶摘唄 ―緑茶と麦焼酎の割りもの

夏も近づく八十八夜
 野にも山にも若葉が茂る
  あれに見えるは茶摘みぢやないか
 あかねだすきに菅(すげ)の笠

 そんな唄なら民謡でなくても、文部省唱歌でもよろしいが、二番の
    「摘まにゃ日本(にほん)の茶にならぬ」
とはいったいなんのことであろうか。二番煎じとは、あるいはここから出た言葉であろうかと、あきれ果てたのは幼稚園の頃であろうかと……

 こんな日本の茶になろうとなるまいと、
  今の私には知ったことではない。
 ただクールな緑茶をさっそうとたしなむには……

 緑茶の麦焼酎割りこそ、もっともすばらしいように思われるので、ここに紹介するばかり。もっとも甘みのふくよかな「いなおほせ鳥」と、どちらがすぐれているか、それは比べようもないのですが……

「茶摘唄」のレシピ


 冷たい緑茶をどうすればよいか、その辺のペットボトルを買ってきてもよいが、色彩的にはまるで面白くない。せっかく緑茶を使用するのであるからには、他のお茶とは違った色彩が欲しくもなる。(あるいはそのような詩情から、合成着色料は使用され始めたものなのか……)
 そんなあなたには、粉末の緑茶をおすすめする。
  溶かしてもグリーンを保つ粉茶こそ、
   アルコールの親友には違いないのだと……


 麦焼酎:粉の緑茶を溶かしたお茶=2:1
   の比率で、お好みの量だけ混ぜ合わせて、グラスに注ぐ。


 氷を十分に加えたら完成です。

リンク

「茶摘み」
………ウィキペディアの「茶摘み」の解説。もっとも「茶摘み」という項目で、行為としての「茶摘み」ではなく、「茶摘み唄」が検索されてしまうあたり、「ウィキペディア」の限界を露呈しているようで、ちょっとおもしろい。さらには「静岡割り」なんてコンテンツもあるが、どうしても、郷土起こしの回し者にしか見えない。つまりはこのあたりが、「ウィキペディア」の信憑性の境界線なのである。ようはあなた方が、大量に検索し、それを当たり前のように使用し始めたら、その名称は、既成事実となるという寸法である。その時、誰にでも思いつきそうな、そうして私も静岡なんて知らずに勝手に思いついた、粉の緑茶の焼酎割りが、まるで静岡の専売特許でもあったかのように、傍若無人に振る舞うさまを、あなたがたはいつの日か、見るのであろうか……なんだか、アホらしいような話ですが、もっともすべてのカクテールの名称などは、そのようにして、いつしか既成事実化されたものには他なりませんよ。

2014/09/23(火)

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