鶏のから揚げの作り方

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鶏のから揚げ

 二度揚げ、浸け置き、片栗粉、小麦粉など、さまざまなレシピが飛び交う「鶏の唐揚げ」は、正しいレシピは一つではなく、さまざまなルートから、美味しい料理へたどり着けるという証拠の、よい見本かも知れない。それはさておき……

 家庭用の揚げ鍋は、油が少量のために温度管理がきわめて難しく、二度揚げには、一度取り出して、余熱を利用して、その管理を補う意味合いもあるようだが、同時に二度揚げのタイミング自体が、一度揚げと同じくらい、コツを掴むのが大変だという側面がある。また、一度揚げよりも、二度揚げの方が、すばらしく美味しいというものでもなく、どちらの方法でもコツを掴めば、美味しく揚げられる。逆に、家庭用のコンロと鍋では、どちらにせよ、そのコツ自体が、もっとも難しく、料理の出来を左右する決定要因になってしまう。ともあれ、行程が多いのは、気楽に作るのには、面倒である。

 といった理由から、一度揚げのレシピをお薦めし、漬けダレの濃度と、漬け時間については、当たり前だが、濃いタレなら短い時間、ある程度薄ければ、眺めの時間が取れ、短時間のものは、濃度と漬け時間の設定が、よりシビアになってくる。よって、20分くらい漬けるレシピにまとめることにした。

鶏の唐揚げの作り方 (レシピ)

・()のものは、お好みで追加。鶏もも肉の量に合わせて、肉が倍なら、タレも倍にする。

初めに
 安い肉でも驚く美味しさなんてレシピは、大いなる出鱈目で、味のしっかりした美味しい唐揚げを食べたいなら、ブロイラー(若鶏)ではなく、地鳥などの肉を使用するのが良い。


 鶏もも肉は、35g弱くらいに、なるべく大きさを揃えて切り分ける。簡単には、200gの肉を6等分するくらい。もちろん、切り分けてある肉を使用しても構わない。


 その肉を、50度のお湯に5分くらい浸けてアクを抜く。キッチンで温水が出なければ、風呂場のシャワー温度を50度に設定するなどして、鍋に流しながら、肉をおどらせればよい。


 七五三のタレ70ccに、水や麦茶などを加えて100ccにする。これにすり下ろし生姜を加えるが、多ければ良いというものでもなく、5gから多くても10g程度で十分。お湯切りした鶏肉を、この漬けダレに漬け込んで20分経ってから調理に取りかかる。


 衣を作るが、幾度かの実験の末、きわめて単純な、
    薄力粉:片栗粉=1:1
の比率で混ぜ合わせるのが、簡単でしかもうまく揚げやすいと思われた。べつに、粉を振るう必要も無く、同量をよく混ぜ合わせればよい。


 少量の油レシピなどの情報も溢れかえるが、揚げ鍋を使用して、なるべくたっぷりの油で揚げるのが、結局一番安定した調理が出来る。揚げ鍋は、温度計の付いた物を使用するのが、失敗しないための早道。
 それで、多めの油を加熱して、温度計が高温へと移行しながら、160度を超えたあたりで、火力を変えずに、鶏肉を投入。すると温度計が一時温度を下げるが、再び上昇へと移り変るあたりで、程よく火力を弱めて、鶏肉を取り出すタイミングで、180度になっているくらい。という火力調整を、何度もやって身につけるのが、うまく作るための秘訣かと思われる。

 難しく感じるかも知れないが、二度揚げをしているときの、温度変化や、取り出す時のタイムラグ、再投入の時のタイムラグ、出したり入れたりする面倒を考えると、よほど安定していて、コツを掴みやすく、簡単であるかと思われる。


 改めて、鶏肉の方は、漬けダレから出したら、ちょっとしたたるタレを切るくらいで、別に絞ったり、拭いたりせず、そのまま多めの打ち粉(薄力粉+片栗粉)の中に入れて、全体に粉をまぶしておく。


 油の温度が160度を超えてきたら、衣をつけた鶏モモ肉を鍋に投入。しばらくはいじらず、1分くらい経ったら、菜箸で軽く肉同士の、くっついているものを、引きはがしてやる。(それ以外はあまりいじらない)


 揚げ時間は、3分から4分の間。肉の大きさによるが、4分揚げれば、十分中まで火が通っている。余熱で中心にまで火が通るのが、もっとも美味しくいただける理想になるが、3分くらいでは、あるいは赤いか?
     ⇒最適な大きさと、油の温度と、時間を見つけるべし


 油の温度が180度に近づきつつ、衣の色が濃くなって来たら、時間を目安に捉えながら、油切りバットや、キッチンペーパーに取り出して、盛りつけ直したら完成です。

おまけのチキンスープ


 鳥肉を浸けたタレ約100cc+水300cc=400cc
以上を加熱して、アクを取ったらもうチキンスープの完成。浸けただけのタレで、鳥の出汁は、しっかりとスープに感じられるので、さらに出汁を加える必要はない。


 あとはお好みで、そのまま刻みネギや、オニオンスライスを加えて加熱しても、それらを炒めてから投入しても、あるいはスープを加熱した後、ワカメを投入するだけでも、茹でた青菜を一緒にするだけでも、何でも構わない。スープの味は完成しているので、それ以外、具材の部分をお好みで調理するだけ。


 調味料も、ごま油を加えたり、コショウをしたり、バターを溶かし加えたりして、中華風や、洋風にも出来るし、要するに、コンソメの素だけのスープを、自由にアレンジするように、アレンジすることが可能。

リンク

ウィキペディア から揚げ
……ウィキペディアの「から揚げ」の説明。
白ごはん.com から揚げ
……「白ごはん.com」というサイトの、「鶏の照り焼きのレシピ/作り方」のレシピ
自サイト から揚げ(旧版)
……作り始めのレシピ。より手順が簡単で、覚えやすく、安定して作れて、失敗がないものを模索して、今のレシピへと移る。

2017/03/31 改訂版

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